活動と統計
活動1:多数の患者に良質の外傷治療を行う。
交通事故の発生件数は、毎年30%近くの割合で増加しており、ワールドメイト救急病院が受け入れる患者数も、毎年30%増加しています。現在、カンボジアにおける交通事故死者の数は、HIVやマラリア、結核の死者の合計よりも多くなっています。
歩行者、自転車、バイク、乗用車、トラック、バスなどによる交通事故被害者に加え、同病院には、様々な外傷患者が運び込まれます。主な要因としては、家庭内のけがや、立木や建造物からの落下、工場内の事故、農耕機械による事故、家庭内暴力事件(刃物、銃等による傷害)があります。
特に、地雷による外傷は、多くが非常に複雑なものです。悲しいことに、幼い子供たちが、自分たちだけで遊んでいるときに、戦争中に埋設された地雷を見つけていじったり、不発弾を誤って起爆させてしまう場合が圧倒的に多いのです。
北西カンボジア地方には、外傷病院が少なく、複雑な症例に対応できる病院はほとんどありません。こうした事情から、110床を有するワールドメイト救急病院では、毎月1000人以上の外傷患者を治療しています。そのうち250人以上は、複雑な手術と入院治療や、何らかのリハビリを必要とする患者です。
ワールドメイト救急病院受け入れ患者数
ワールドメイト救急病院に運ばれる患者の多くは、生命の危険を伴う状態にあります。病床数が110床と限られており、職員や設備の制限もあることから、新患の受け入れは、生命の危険にさらされているような、重症ケースを最優先にするなど、治療患者総数を制限することを余儀なくされています。